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今更で恐縮なのですが、去る4月6日の土曜日に、神奈川県は鎌倉市にあります「旧華頂宮邸(きゅうかちょうのみやてい)」を訪ねてきました。


旧華頂宮邸は報国寺より少し先に行った所にひっそりと佇んでいるお洒落な洋館で、通常は非公開なのですが年に2回だけ春と秋に公開されております。
4月6日は春の公開日とのことで、わざわざ有休を取得して訪ねてきました。
鎌倉駅前から京急タクシーで約15分、料金は1,200円でした。
トイレはありませんので、報国寺境内にありますトイレをお借りしてから向かいます。


緩やかな坂道を上がっていくと緑青葺いた洋館の屋根が見えてきます!

到着は午前11時10分でしたが、午前10時からの公開にも関わらずご覧の長蛇の列!
人気の高さに驚きです。
この列を見て敬遠された方、ご安心ください!
私も一瞬引き返したくなりましたが、並んでみたら意外にも進みは早く約15分で館内に入れました ♪
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館内は土足禁止のため、係員が靴を入れるビニール袋を配られておりました。

庭を眺めながら進みます。

正門まであった列ですが、どんどん進むので10分もすれば建物のすぐ前まで来ちゃいました!

建物左手からは庭園に行けるようになっておりますが、館内をグルッと見学してから庭園を散策してこちらから出てくる流れです。


玄関側は旧華頂宮邸の北側になるそうで、イギリスの古い建物に見られるような造りとなっております。


正門横にあります案内板の説明によりますと
『外観はハーフティンバーと呼ばれる西洋の民家調で、極めて整然かつ古典的な意匠』
なんだそうです。

また、並んでいる人の中に詳しい方がいらっしゃいまして、「このスクラッチタイルがね、また美しいんですよねぇ〜」と話しておられて、私の耳もついついダンボになってしまいました。

並んでいる時間にどれどれと調べてみれば、「スクラッチタイル」とは、「多数の細い溝の模様があるタイル。外壁に張る外装用タイルが多い。かつてはスダレ煉瓦(すだれれんが)とも呼ばれた」とのこと。
よくよく見れば、あっ、本当だ!
ただの煉瓦ではなく、細い溝があるっ!
更に「ハーフティンバー」についても調べてみました。
「ハーフティンバー(halftimber)」とは、イギリスや中世の北ヨーロッパで15世紀から17世紀ごろに建てられた建物に見られる木造建築の構造のひとつで、梁や柱といった軸組が外部に露出しており、その間の壁面をレンガや漆喰などで埋めて作られている様式をいうんだそうです。
「ティンバー」は英語で「材木」や「木材」あるいは「樹木」などを意味する言葉で、 表面に木材が半分ほど見えること、あるいは壁と木材の部分が半分ずつ程度の見た目になることからこの名称がついているそうです。
なるほど……、その見たまんま「半分(ハーフ)木材(ティンバー)」なんですね!




玄関の柱や梁、ガラスの扉にランプなど、まだ入る前から見所たっぷりで期待に胸が高鳴ります ♪



並ぶこと約15分、いよいよ入館です ♪
係員の指示に従いスリッパに履き替えますが、ここ、入場制限もあって次々入場しないといけないのでモタモタできませんでした!(笑)

こちらは入ってすぐの壁に貼られていた「旧華頂宮邸」の1階と2階の平面図です。

指示に従い見学していきます。
皆さん見学ペースはそれぞれですから、入った後は好みのペースでゆっくり見学ができます ♪


最初は玄関入って左横の部屋からです。
室内には鎌倉の代表的な建造物が紹介されておりました。

今や古い建物でしか見ることができなくなった懐かしいスチームです。
でも、私が高校生の頃はこれがまだまだ現役だったのも懐かしい思い出です!


扉の取っ手もお洒落なデザインです。

窓外にはまだまだ長蛇の列が続いておりました。



玄関ホールに戻って、続いては赤い絨毯の敷かれた豪華な階段を上がって2階へ進みます。


階段のすぐ横には「登録有形文化財」と「歴史的風致形成建造物」のプレートが置かれておりました。
この旧華頂宮邸は、1996(平成8)年5月に鎌倉市が取得し以来、
2006(平成18)年4月1日に「鎌倉市景観重要建築物等」に、また同年の10月18日には「国登録有形文化財」に、そして2021(令和3)年2月22日には「歴史的風致形成建造物」に指定されているそうです。
更には「日本の歴史公園100選」にも選ばれているようです。

踊場から玄関ホールを見るとこんな感じで、玄関ではまだまだ見学者が続いておりました。



ピカピカに光る手摺とその曲がった部分の造りのなんとも素晴らしいこと!



階段を上がったところには一ヶ所だけ丸く突き出たお洒落な造りになっています。


玄関ホールを見下ろすとこんな感じです。
これだけで楽しくなっちゃうのは、おそらく私だけではないと思います ♪

床板も丁寧に丸くなっており職人さんのこだわりを感じます。


ここで注目したいのが天井の造りです。
正門横の案内板に説明されていた「小ヴォールド天井」と呼ばれるもので、連続した曲線が織り成す美しい造りになっております。




玄関ホールの壁紙も近くで見るとゴワゴワした感じですが、遠くから見れば白い天井と赤い床とマッチしていて大変美しく感じます。


順路に従い進んでいきますが、先ずは東側奥の部屋からでした。






見学できる部屋は多い方だと思います。
どの部屋もさほど広くはないのですが、取っ手や壁紙、ランプやマントルピースなどがそれぞれ違っていて、どれも素敵な意匠で見ていて楽しく時間が経つのを忘れます ♪



東面の真ん中の部屋には洗面台が置かれておりました。
私は石に詳しくないのですが、その場にいらした人の話ですと、この薄いオレンジ色の部分は大理石なんだとか!?



天井には小さいながらもお洒落なシャンデリア、そして角は直線を用いて四角がデザインされたお洒落な造りです。
ただ、一部塗装が大きく剥げかかっていて、他にも傷みが見られるところがありました。
1929(昭和4)年の築というから、建てられてから95年も経つので仕方ないことですが、この先少しずつでも修復されていくことを願うばかりです。


こちらは南に面した、日が差し込んでとても明るく心地好いお部屋です。

マントルピースの上の造り、一部斜めになってます。



シャンデリアも細かいデザインです!






こちらの部屋は広さは同じですが、意匠が異なります。
照明も布でしょうか優しい感じで、壁に付いたランプも素敵です。
壁紙が白っぽいので隣の部屋よりも全体的に明るいです。


ここでもまた近くにいらした方の情報ですが、このマントルピースの中にスチームが隠されているんだとか!
確かに銀色の機械のままよりお洒落に見えて良いですね。


窓外には広大な庭園が見下ろせます。
庭園のほんの一角ですが、時期的に桜が見頃を迎えておりました ♪

更に進んで隣の部屋は、なんと和室です!
平面図によりますと、西側には和室が2間ありまして、こちらは南寄りの和室になります。



マントルピースがあるので洋室に畳を敷いたのかと思いきや、床をよくよく観察すれば畳に合わせて板が張られております!
この部屋は和洋折衷の造りなんでしょうね。



隣の北寄りの部屋も平面図では畳敷きの和室なのですが、実際はフローリングになっていて「旧華頂宮邸の四季」として、1年を通した風景が紹介されておりました。
ピカピカの床ですが、本来は畳敷きだったのでしょうね。



こちらは北側の、玄関の斜め上に位置する和室です。
こちらは北向きのため暗いですが、窓を別にすれば本格的な和室の造りに思えます。
照明も東京は目黒にあります、ホテル雅叙園東京に残るそれと似ていて、最初から和を意識した造りに感じます ♪

こちらの天井にも残念なことに傷みが見られました。

急な角度が怖いこちらの階段は、通行はできませんが1階に降りられるようです。
平面図からは調理場がある方に続いているようです。
2階をグルッと見ましたのでまた階段を降りて1階に戻りますが、長くなってしまったのでここで一旦終わります。
お時間ございましたら【後編】にもどうぞお立ち寄りくださいませ。
最後までお付き合いくださいまして有り難うございました。